クリニックニュース

さいとう小児科内科クリニックニュース 10月号

*お知らせ*
*今年度のインフルエンザワクチンについて *
*今、はやっている病気*
*RSウイルス感染症とは*
*おたふくワクチンの3回接種について*
*ヒルドイドに関する注意*
*歯科開業について*

お知らせ

祝日診療予定 夏休みの予定

 10月9日(月)(体育の日)西東京市指定休日診療 9:00~17:00
 11月3日(金)(文化の日)臨時外来9:00~12:00
 11月23日(木)(勤労感謝の日)臨時外来9:00~12:00
  こどもの急変に対応、連日の休診はしません。祝日診療では迅速検査、点滴は可能ですが、時間の制限があるのでご注意ください具合の悪い方はなるべく早く受診してください。予防接種もおこなっています。

乳幼児歯科相談

 毎週月、水曜日午後2:00より4:00まで乳幼児歯科相談をおこなっています。歯科医師による歯磨き指導、虫歯予防、歯にかかわる相談をおこないます。費用は無料です。以外にも気楽に相談する機会がないようで延べ300人以上のかたが受診されています。予約不要でおこなっていましたが、最近希望者が多くなっていますのでできれば予約をお願いします。楽しく歯磨きをおこなえるように指導をおこないます。詳しいことは当院受付にお尋ねください 。

今年度のインフルエンザワクチンについて

 テレビのニュースでご存じかと思いますが、今年度のインフルエンザワクチンの供給が不十分になるとのことです。昨年度の接種本数の90%しか供給されないとのことです。また昨年よりチメロサールなしのワクチンが提供されなくなっていますが、今年度は若干入手可能にになっています。当院としてもなるべく良いワクチンを入手していくつもりでベストをつくしています。9月30日時点で約900人分確保していますが、チメロサールなしのワクチンは100人分だけです。今後の情報にご注意ください。
方針
1)かかりつけの方は優先し9月から予約開始し先着1000名でとりあえず締め切りました。
2)それ以外の方の予約は10月からとなります。 電話でも予約可能ですが仮予約となります。確実に入手した段階で本予約となります。
3)チメロサールなしのワクチンは100人分だけです。妊婦、授乳しているかた、その他院長が必要と判断したかたに優先して接種します。
4)上記は現時点での方針ですが、インフルエンザワクチン確保本数により変更になります。 本院のニュース、窓口で変更についてお尋ねください。

今、はやっている病気

  咳と熱が続く場合

 RSウイルスが夏なのに流行しています。他にも原因不明の熱と咳が続き採血検査が必要な場合が少なくありません。

  熱中心なら

 アデノウイルス、溶連菌感染症が流行しています。検査なしで抗生剤を服用すると本当の原因が判らなくなります。

  吐き気あるいは下痢なら

 ロタウイルス、アデノウイルスによる嘔吐下痢症のほか病原性大腸菌が流行しています。症状は発熱と下痢です。今年のロタウイルスの特徴は下痢がさほどひどくなくても便検査で同定されることです。また嘔吐下痢症の2割ぐらいの人が溶連菌感染症による吐き気ですので便のほか、ノドでの検査が必要になることもすくなくありません。脱水で点滴が必要になる場合もあり受診はなるべく早くお願いします。

RSウイルス感染症とは

 RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus RSV)は、乳幼児(特に2歳以下の乳幼児)の肺炎や細気管支炎等の下気道感染症を引き起こす主要なウイルスです。 冬期を中心に、乳幼児に下気道の広範な狭窄を引き起こし,臨床的に喘鳴,努力性呼吸(多呼吸,胸郭陥凹,腹式呼吸など)を特徴とします。獲得免疫が不完全なために再感染が高率にみられ、乳幼児では毎年RSウイルス感染に罹患する症例もみられます。インフルエンザなども同様の症状を引き起こし、関東地方では12月から1月中旬までと流行する時期も重なっているため、よくインフルエンザと間違えられます。
  斉藤小児科内科クリニックでは鼻咽腔からの検体採取により15分程度でそのウイルス同定をおこない、インフルエンザと区別し、適切な治療法を選択する努力を行っています。重症例も少なくなく,特に低出生体重児や先天性心疾患のある患児では致死的経過をとることもあり、要入院の例は少なくありません。ウイルス性感染症なので基本的には保存的治療に限られ、水分の補給を充分に行い、喘息に準じた治療を行います。軽症例では外来にて経過を観察しますが,乳児では分泌物が粘稠になって急速に悪化したり突然無呼吸に陥ることがあるので,入院加療が望ましいとされています。
  最新の報告ではステロイドの内服、吸入で重症化をふせげるのではないかといわれ、当院でも積極的にこの治療をとりいれよい結果をえております。早期診断、早期治療が重要です。

おたふくワクチンの3回接種について

 おたふくかぜによる後遺症による難聴が新聞報道され注目されています。この後遺症の頻度は数百人から1000人とされ、意外と多いのです。おたふくの流行の特徴としてダラダラと流行が長くつづくことがあげられます。園、学校等で流行すると流行が6ヵ月以上続きます。その理由としては、潜伏期間が長いこと、治ったと判断され登校、登園してもまだおたふくウイルスを排出していること、ワクチン接種率が低いこと、またワクチンを接種していても抗体が低くなっていてかるくかかることが少なくないこと、などが考えられます。
 当院でのH21年1月より耳下腺の腫れた人のデータです。ワクチンを全くうっていない人63%(重症の割合25%)、ワクチンを1回うっている人26%(重症の割合0%)おたふくではない人10%でした。これよりワクチン接種で発症を半分以下にまた重症化は0%へと減らせることがわかります。
 現行のおたふくワクチンの問題点として、より弱毒化されたおたふくウイルスが使用されているため、副作用がすくなくなったかわりに抗体の産生が悪くなっています。そのため現状では最低2回のワクチン接種が必要です。最近の外国での文献によると3回接種でしっかりと抗体がつくといわれています。
  はしかワクチンも接種が2回必要なのと同じ理由で1回だけのワクチン接種で抗体が低くなり発症し、伝染源になることがわかっています。多くの国ではおたふくワクチンの2回接種をすすめています。なるべく早めにおたふくワクチンを全く接種していない人は1回目を、1回うっている人は4歳を目安に2回目を接種してください。2回接種している人は抗体をチェックするか、3回目の接種をしてください。接種間隔には決まりはなく、おおむね1年以上の間隔であればよいとされています。スケジュールとしては1歳で1回目、3歳で2回目、小学校入学前3回目がお勧めです。 以下はおたふくの難聴はわかりずらいという経験談です。

 

おたふくかぜによる難聴の経験談

 4年間もわからなかった背景には、学校の聴力検査にも問題があります。娘がムンプス難聴を発生し、1ヵ月後に学校で聴力検査を受けております。それで、問題がなかったのでさらに安心しておりました。その後も、5年と中学1年の3回ありました。
  先日、3年の時の担任の先生におたふくかぜ以降、右耳が失聴していたけど変わったことがなかったかと聴力検査に異常がなかったかをたずねに行きました。全く気づかれなかったそうです。聴力検査も2回とも異常がないので、家庭にもお知らせしていませんと言われました。養護の先生もいらっしゃったので、「ヘッドホーン式ではなく、片方の耳だけ を塞ぐやり方なので音が漏れて、良い方の耳から聞こえるのでは?」とたずねると「そういうことはないでしょう。でも、聞こえたかなと思い押すことはあるかな。」と言われました。学校保健法での規定通り実施している学校はどのくらいあるのでしょうか?中学校の聴力検査の後、娘は、「高音は聞こえが悪いけど、低音は聞こえているから大丈夫」と 養護の先生から言われたと言っていたのですが、その時は聞こえについてあまり詳しくなかったのでおかしいとも思っていませんでした。
 年齢で片耳が聾になっても、家族も先生もわかりませんでした。でも、おかしい点は今考えれば、何点かあります。ネットで検索していても成人になって原因がわからないで聞こえていないことがわかった人が多いのに驚いています。その中にはムンプス難聴の人もたくさん含まれているかと思います。

 おたふくかぜは髄膜炎、 難聴、 睾丸炎、 卵巣炎などの合併症があり、先進国の日本でワクチン接種率が低いのは国の行政が悪いと思います。MMRワクチンで数多くの問題が起こり、廃止し、その後の子供たちのことは考えなかったのでしょうか?本当に悲しいことです。今後、成人した方のムンプス難聴の発症はもっとひどいもののようです。突発性難聴と間違えられることも7%もあると知り驚いています。ムンプス難聴は早期治療により聴力改善する症例もみられますが、 4歳から5歳の発症が多く、低年齢になる程、耳の聞こえの変調を知らせることが困難なので、ワクチン接種での予防しかありません。その為には、国はワクチンの接種率を上げる為にもっと真剣に考えるべきです。今後、このような子供たちが増えないように、KAPSGのムンプス難聴頻度調査プロジェクトチームの力でぜひ、ぜひ改善してほしいと思いメール致しました。

ヒルドイドに関する注意

  いわゆる乾燥肌にヒルドイドを塗って悪化している例によく遭遇します。ヒルドイド自体にはアトピー性皮膚炎を治す効力はないこと、ヒルドイド自体でアレルギーを起こす場合があることを念頭においてください。薬剤の説明書にもアトピー性皮膚炎にともなう乾皮症は適応外になっています。また保湿効果も薬剤として認められていません。欧米の文献でも保湿効果については全く認められていない、というのが実情です。アトピー性皮膚炎、非ステロイド治療、乾燥肌にはヒルロイドという図式が出来上がっていて、効果のない例にも使われ続け、その結果皮膚の損傷をきたし、経皮膚感作による食物アレルギーを作り上げてしまうのではないかという考えが最近提起されています。食物アレルギーを食べて直す治療が主流になりつつあることとともに、最近の小児のアレルギーのトピックです。
 基本的なことですが、ヒルドイドには3つの種類がありそれぞれ含まれる成分が異なります。ヒルドイドソフト軟膏、ヒルドイドクリーム、ヒルドイドローションの3種類です。とくにクリーム、ローションにはラノリンというアレルギーを起こしやすい物質が含まれているので注意が必要です。
 いわゆる乾燥肌といわれているものの大部分は触るとガサガサする状態をさしていて、皮膚が炎症を起こして凸凹しているからなのです。この炎症は寒冷刺激とか、掻くことによる刺激とか、アレルギーなどでおきるものです。もともと乳幼児の肌はしっとりと潤っていて柔らかいものです。無理やり石鹸でもともと存在する皮膚成分ととり、そこに石油成分からつくられた人工物をぬることはよくありません。顔、体は石鹸を使わずに手のひらでお湯だけで洗い、なにもぬらないでください。但し炎症所見より皮膚がガサガサしている状態(あえて乾燥肌とはいいません)では適切な炎症をとる軟膏(ステロイド剤)を使用してプロアクティブ療法により完璧に皮膚の炎症をとってあげてください。
 ヒルドイドの適応は痒みも炎症所見のない通常の肌の状態で使用してください。ただし悪化が少しでもみとめられたら、すぐにやめてください。副作用として、カユミ、発赤、発疹が薬剤説明書にも記載されています。当院でもヒルロイドアレルギーと思われる例を今までに8例経験しています。ひどい例では夜ぬって翌日塗った部位全体がひどい湿疹になっています。当院の経験ではありませんが、ヒルロイドクリームをぬって5分後からじんましんが出現し、呼吸困難になった例もあります。この薬剤は世間では医師も含め安全な薬と思われていますが、もっと注意喚起してもいいのではないか、と思っています。またヒルロイドと同じものとしてビーソフテン、ヘパリン類似物質があります。

歯科開業について

当院の関連施設として歯科が開業しました。