クリニックニュース

さいとう小児科内科クリニックニュース 10月号

*お知らせ*
*小児科の「かかりつけ医」について*
*今、はやっている病気*
*乳がんの早期発見のための血液検査を開始しました*
*今年度のインフルエンザワクチンについて*
*RSウイルス感染症とは *
*マイコプラズマ肺炎、マイコプラズマ感染症について*

お知らせ

臨時の休み、祝日診療のお知らせ

 重要なお知らせ 10月19日(土) 外来受付は11:30までとさせていただきます。
 祝日診療
 10月14日(月)(体育の日)臨時外来9:00~12:00
 10月22日(火)(即位礼の日)臨時外来9:00~12:00
 11月4日(月)(振替休日)臨時外来9:00~12:00
 11月23日(土)(勤労感謝の日)臨時外来9:00~12:00
 祝日診療では迅速検査、点滴は可能ですが、時間の制限があるのでご注意ください具合の悪い方はなるべく早く受診してください。予防接種もおこなっています。

乳幼児歯科相談

 毎週月、水曜日午後2:00より4:00まで乳幼児歯科相談をおこなっています。歯科医師による歯磨き指導、虫歯予防、歯にかかわる相談をおこないます。費用は無料です。以外にも気楽に相談する機会がないようで延べ300人以上のかたが受診されています。予約不要でおこなっていましたが、最近希望者が多くなっていますのでできれば予約をお願いします。楽しく歯磨きをおこなえるように指導をおこないます。詳しいことは当院受付にお尋ねください 。

精神科外来

 毎月2回程度木曜午前に予約制の精神科外来を行っていましたが現在休診中です。

小児科の「かかりつけ医」について

 小児科の「かかりつけ医」は国の認定を受けた医療機関が標榜できる制度です。小児科医として、小児夜間診療事業、予防接種、乳児健診、園医等の公的支援事業を行っている小児科専門医が標榜できます。医院の看板で内科の他小児科と書いてあることが多いのですが、実は小児科専門医ではないことが多いのが実態です。このような内科中心の小児科にかかっていて不満な結果、小児科専門医を受診することが以前より問題になっています。特に3歳未満の小児では年齢独特の疾患が多く、早期の診断、治療がかかせません。特徴としては、きちんと体重の推移をみたり、熱の経過をみたり、どのような疾患が周囲、園などで流行しているか把握しながら、必要があれば各種検査をおこなって、診断をつけたのち治療をはじめます。とりあえず抗生物質で様子をみたりすることはありません。国にしてもこのような事態を考慮し、無駄な抗生物質の使用や、手遅れになっての入院をさけ、小児は小児科専門医に、予防接種歴、発達の経過、病気の経過を一元的に管理してもらおう、という趣旨で開始された制度です。24時間の対応が努力義務として課せられていて、この認定を受けている医療機関は少ないのが現状ですが、小児科専門医の団体である、小児科医会が小児科専門医の開業医に標榜するよう働きかけています。このような趣旨で開始された制度で、はっきりいって小児科医にとっては負担がますことになりますが、きちんとした小児医療をすすめていきたいと思うので「かかりつけ医」を標ぼうすることになりました。当院を「かかりつけ」にしたいと思う方は是非登録してください。
 この制度はもともと3歳未満のこどもを対象にした制度ですが、もともと当院のかかりつけの人は院長が登録していますが、登録を希望するかたはもれがあるといけないので窓口で申しつけてください。今後、予約、予防接種などでかかりつけ優先制度がはじまりますので対応をお願いします。

今、はやっている病気

  咳と熱が続く場合

 RSウイルスが大流行です。インフルエンザの流行がはじまりました。あやしい場合は両方鼻から検査します。コストのかかる検査で保険請求がすべてはできないので、原則、かかりつけの方に行っています。その結果すべてマイナスの場合にはヒトメタニューモウイルスやマイコプラズマ感染を考えます。熱が長い場合には細菌性肺炎が考えられので採血を行ったり、胸部のレントゲンをとります。

  熱中心なら

 アデノウイルス、溶連菌感染症が流行しています。検査なしで抗生剤を服用すると本当の原因が判らなくなります。

  吐き気あるいは下痢なら

 ノロウイルスの流行の季節です。下痢、嘔吐による脱水がひどく、点滴が必要になる場合があります。受診はなるべく早くお願いします。経口補水液をうまく使って点滴をさけるようにしてください。水分補給の注意の記事も参考にしてください。

乳がんの早期発見のための血液検査を開始しました

 ミアテスト乳がんは血液中の「マイクロRNA」を測定することで、乳がんのリスクを判定する検査です。
女性の11人に1人がかかる乳がん 乳がんにかかる女性は年々増加しています。2013年のデータでは、乳がんと診断された人は85,856人で、女性がかかるがんの1位となっており、一生のうちに乳がんにかかる女性はおよそ11人に1人とされています。
 早期発見が大切です
乳がんは、早期に発見し、早期に治療を開始すれば、良好な経過が期待できます。もっとも、初期の段階では、痛みや体調不良といった自覚症状がなく、異変に気づいたときには、ある程度大きくなっていることも少なくありません。そのため、検診や検査を定期的に受けることが大切です。
 従来の検査よりも早期にリスクを発見
ミアテストは、これまでの画像検査や腫瘍マーカーといった検査よりも、早期の段階でリスクを発見できる可能性がある検査です。がん細胞は時間とともに大きくなりますが、ある程度の大きさにならないと、画像検査による発見は期待できません。これに対して、ミアテストはがんの大きさに関係なく、がんのリスクを判定します。しかも、リスクを見 逃しにくい高感度な検査です。
 保険はきかないので自費になります。
25000円(消費税を含む)となります。市の健診などと同時に行うこともできます。 

今年度のインフルエンザワクチンについて

 今年度も3歳未満ではチメロサールなしのインフルエンザワクチンは生産がなく使用できません。3歳以上ではチメロサールなしのものが接種可能ですが、入手可能の本数が限られています。その理由は皆様ご存じのあるメーカーが政府の認可がおりずインフルエンザワクチンを生産できないため、他のメーカーが増産せざろうえずチメロサールフリーのワクチンを作る余裕がないためです。ご周知のとおり、ワクチンの本体は変わりませんが、各社で保存液がかわります。保存液で問題になるものとして、チメロサール、ホルマリンがあり、その含有量は変化します。本院では毒性を考慮してホルマリンを含まないものを中心に選択したいと思います。どうしても選択したワクチンに需要が集中し品不足になりますのでなるべく早めの予約をお願いします。

RSウイルス感染症とは

  RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus RSV)は、乳幼児(特に2歳以下の乳幼児)の肺炎や細気管支炎等の下気道感染症を引き起こす主要なウイルスです。 冬期を中心に、乳幼児に下気道の広範な狭窄を引き起こし,臨床的に喘鳴,努力性呼吸(多呼吸,胸郭陥凹,腹式呼吸など)を特徴とします。獲得免疫が不完全なために再感染が高率にみられ、乳幼児では毎年RSウイルス感染に罹患する症例もみられます。インフルエンザなども同様の症状を引き起こし、関東地方では12月から1月中旬までと流行する時期も重なっているため、よくインフルエンザと間違えられます。
 斉藤小児科内科クリニックでは鼻咽腔からの検体採取により15分程度でそのウイルス同定をおこない、インフルエンザと区別し、適切な治療法を選択する努力を行っています。重症例も少なくなく,特に低出生体重児や先天性心疾患のある患児では致死的経過をとることもあり、要入院の例は少なくありません。ウイルス性感染症なので基本的には保存的治療に限られ、水分の補給を充分に行い、喘息に準じた治療を行います。軽症例では外来にて経過を観察しますが,乳児では分泌物が粘稠になって急速に悪化したり突然無呼吸に陥ることがあるので,入院加療が望ましいとされています。
 最新の報告ではステロイドの内服、吸入で重症化をふせげるのではないかといわれ、当院でも積極的にこの治療をとりいれよい結果をえております。早期診断、早期治療が重要です。

マイコプラズマ肺炎、マイコプラズマ感染症について

 マイコプラズマ肺炎、感染症の診断法がかわりつつあります。従来は血中のマイコプラズマIgM抗体を測定、これは菌に対する抵抗力ができているか測定するもので早くても発熱後5日程度にならないと陽性にならないので、迅速検査としては不十分でした。昨年、2013年より、インフルエンザの検査と同じように、のどから抗原(菌そのもの)を検査できるようになりました。検査時間は10分から15分で判定できます。またマイコプラズマ感染=肺炎と考えられていましたが、かならずしも肺炎をおこさないで、熱、咳だけの場合も多いことが明らかになりつつあります。熱がつづいて、喘息でもないのに強い咳がでる子どもには是非この迅速検査をおすすめします。
 病原体マイコプラズマとは?
 細菌とウイルスの中間的位置に分類され、周囲に細胞壁がないのが細菌との違いで、単独で増殖できる点でウイルスとも異なります。最近の研究では、マイコプラズマ自体は毒素をもっていないことがわかってきました。毒素もないのに炎症を起こす理由は「一種のアレルギー反応」と説明されています。つまり、マイコプラズマが肺壁などに付着すると、人側の方が免疫反応をおこしそれが炎症となるというものです。アレルギー説を裏づけるように、免疫機構の未熟な乳幼児や低下している老人にはこのマイコプラズマ肺炎はないといわれています。逆にいえば、この肺炎になることは免疫機構が正常であることの証明であるともいえます。
 マイコプラズマ肺炎とは?
 多いのは5~30歳、とくに小、中学生に目立ちます。主な症状は、発熱、せき、たん、のどの痛みなどの「かぜかな」という状態が2~3日続いた後、肺炎に移行する場合がほとんどです。症状のうちせきがひどく、しかも長く続き喘息と間違えられるとが多いのも特徴のひとつです。レントゲンでみれば、簡単に診断できるものもありますが、時に血清学的検査ではじめて診断がつく場合もあります。合併症としては髄膜炎、脳炎、神経根炎などの神経性障害のほか、溶血性貧血、スティブンス・ジョンソン症候群など多彩なものがしられています。
 マイコプラズマ感染症とは?
 上で述べたように5歳以下の乳幼児ではマイコプラズマに感染しても典型的な肺炎像を示さないで、気管支炎、喘息性気管支炎 の症状だけをしめすことが従来よりいわれてきました。レントゲン検査だけに頼っていたものが、最近の検査の進歩により血中のマイコプラズマIgM抗体が簡単に測定できるようになったことで、より早い段階での診断が可能になっています。このように肺炎像の有無に関係なく、マイコプラズマが原因により、発熱、せきなどの症状をしめすものをマイコプラズマ感染症といいます。
 マイコプラズマ肺炎は4年おきに流行する?
 流行は不思議なことにほぼ4年おきに見られ、四年周期の原因についてはよくわかっていませんが、「免疫が四年間しか続かないのではないか」と考えられています。感染経路は飛まつ感染で潜伏期は20日と長いので、学校などで流行すると、インフルエンザのような爆発的流行ではなく、だらだらと数ヶ月続き、いつも数人が感染している状態となります。
 治療はペニシリン系統の薬は効かない?
 治療にはマクロライド系、テトラサイクリン系の薬がつかわれます。ミノマイシンはよく効きますが乳幼児には副作用として、歯牙の色素沈着があるため使用しません。大人の治療には使いますが用量が多いとめまいの副作用があります。細胞壁合成を阻害するペニシリンン系の抗生物質は全く効果がないのがこの病気の大きな特徴です。マイコプラズマには細胞壁そのものがないからです。予防は難しいので、病気を早く見つけて適切な抗生物質をつかうことが、病気を長びかせない最大のポイントです。